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用語と解説

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データ通信 ( data communication )
通信回線(無線、有線)を使用して、意味のある記号を相手に伝えることがデータ通信である。国際電信電話諮問委員会(CCITT)では、データ伝送を「機械によって処理される、あるいは処理された情報の伝送」と定義している。したがって、データ通信は、通信回線を使用したデータ伝送と、コンピュータによるデータ処理機能とを結合した通信と考えてよい。
データロガー 図:データロガーのシステム構成
船内の主機、補機、発電機などの温度、圧力、回転数などを監視し、異常検出と警報動作のほかデータの自動記録を行うものである。
定周波装置
主機駆動発電機の出力周波数を一定に保つためのものである。サイリスタインバータを用いたもの、M−Gセットを用いたもの及び電磁カップリングなどの回転数変換装置を用いたものなどがある。

定電圧ダイオード
逆方向電流が急激に増加する電圧を降伏電圧と呼んでいる。このダイオードを逆バイアスで用いると、電圧が降伏電圧よりも高くなろうとすると電流を流し、その電圧を降伏電圧に保とうとするので、この現象を利用して定電圧回路に用いられる。

デガウススイッチ
カラー用CRTのシャドウマスクが磁化されると電子ビームが曲げられて色ズレなどの不具合が発生する。この磁化されたシャドウマスクに外部から強制的に交流磁界などをかけて通常な状態に戻す(消磁)ためのスイッチのこと。
デコーダ ( decoder )
数値化された情報を、もとの情報に復元すること。有料放送を受信する場合のスクランブルを解除するための機器。
デジタル回線 ( digital circuit )
伝送信号の形態がデジタル信号の通信回線をいう。この場合の端末装置には、DSUが使用される。
デジタル選択呼出装置 ( DSC )
デジタル技術を用いて、自動的に相手局と通信回線を設定し情報を伝送できる装置である。
デシベル ( dB;decibel )
増幅器や空中線の利得などはデシベル(dB)で表されることが多い。デシベルを使う利点は対数的な性質を持っているので、広い範囲の数値を簡略化して使える。

電界強度
受信地点における電波の強さを電界強度(単位は[µV/m])で表す。通常、アンテナの実効長1m当たりの誘導電圧のE[µV/m]を基準の電界強度1[µV/m]の比を次式のようにデシベルで表したものをいう。
20 log(E[µV/m]/1[µV/m]=20 logE[dB]

電気学会規格調査会標準規格
JEC;Standards of The Japanese Electrotechnical  Commitee

電球型蛍光灯
従来の白熱灯用ソケットにそのままねじ込んで使え るように蛍光灯の安定器部を電子化して蛍光管と一体化したものである。小形インバータと高効率の発光管との組合せにより、軽量、コンパクト化されている。

電子海図情報表示装置 ( ECDIS;Electronic Chart Display and Information System: )
 
図:ECDISの表示画面、ECDISの構成
航海援助装置の一つで、承認されたバックアップ装置を備えることにより、SOLAS条約で規定された、船舶に備えるべき紙海図に代わり得るものとされている。ECDISに使用する海図情報のデータベースは、各国水路部が発行する公的な航海用電子地図(ENC)を基にし、又航路計画立案時や航路監視時に航海者支援用の航海用センサから位置情報を得、それを基に航海用電子海図システム(SENC)から選択された情報を共に表示する装置である。

電子海図装置 ( ECS;Electronic Chart System )
現在の船位と、ECSデータベースからの関連する海図データを、表示器上に電子的に表示する航海援助装置の一つである。

電子海図装置データベース ( ECS-Database;Electronic Chart System Database )
ECSで使用されるために、構成、品質、及び更新についてISOで標準化されたデータベースである。これは、IMOがECDISに要求するもののすべてには適合しないものである。

電子ホーン
発信音を電子回路により増幅し、スピーカから強力音を発生する警報音発生器で、従来から船内の信号や警報発生器として使われてきたベルやブザーなどに代わって、機関室など騒音の大きい場所で使用される。

伝送コード ( transmission code )
伝送回線を介して情報を送るために用いられるコード。

伝送方式
データ伝送方式には、ビット情報ごとに伝送線を割り当て一度に大量のデータを送ることができる並列伝送方式(パラレル伝送)とビット情報を1本の伝送線上に1ビットづつ順番に伝送する直列伝送方式(シリアル伝送)とがある。データ伝送では主に直列伝送方式が用いられている。

伝送速度
データ伝送の速度さ表す単位としては、次のものがある。
bps :1秒間に伝送できるビット数で表す伝送速度の単位。
ボー( baud ) :1秒間に変調できるビット数を表す変調速度の単位。

電線馬 図:電線馬
サドル又は略して馬という。比較的ケーブル数の少ない場合に、ケーブルを支持するのに使われる。フラットバー(帯鋼)、形鋼によるコ形、T形、L形などがある。

電線貫通金物 (グランド) 図:グランドによる貫通方法
ケーブルが、水密甲板や隔壁を貫通する場合、あるいは機器へ導入される場合の防水に使われる。グランドの種類には、機器用及び隔壁・甲板用がある。材質としては、黄銅、鋳鉄、鋼、アルミニウム合金及び硬質ビニルのものなどがある。

電線確定数量表
配線図、艤装品取付図の作図完了後、配線図において系統符号別に計測を行い、電線種類別に集計して確定数量を算出する。

電線切断表
電線確定数量表で計測された系統符号別の電線長を、電線種類別に1本1本記載した表で、電線切断作業用として使用される。

電波 (電波法第2条)
3,000,000 MHz 以下の周波数の電磁波をいう。

電波の特質
電波の特質を簡単に述べると次のとおりである。
(1) 電波は電界と磁界の周期的変化により伝播する。
(2) 電波は横波である。すなわち、電界と磁界の向きは進行方向に対して直角である。ただし縦波のこともある。
(3) 真空中の伝播速度は光速と等しく約3×108[m/s]である。
(4) 電波は光と同様に直進性を持つ。
(5) 電波は反射、屈折、吸収及び透過の現象を生じる。特に完全導体の表面では完全に電波は反射されて内部へは侵入しないが、不完全な導体の場合には、表面から侵入して減衰する。
(6) 電界(E)と磁界(H)の比は電気回路の電流と電圧の関係と同様にインピーダンス(固有(Z0))といい、真空中では周波数に無関係で次式で示される。
Z0= E/H = 120π= 377[Ω]

電離層のじょう乱
地球の上空にある薄い大気は、太陽からの紫外線やX線の作用によって電子と陽イオンとに電離して自由電子が空間に存在するようになる。このような層を電離層といい、地上数10kmから1,000km程度にまで及んでいる。この電離層内の電子の密度は一定ではなく、高さ方向の分布を見ると電子密度がピークを示すところがいくつかあり、その高さや電子密度のピーク値は、太陽からの放射線が変化することにより、季節や時間によって変化するが、このことを電離層のじょう乱という。電離層のじょう乱が起きると、短波は電離層を突き抜けたり、強く減衰するので、通信が不可能になる。
電力調査表
発電機の容量と台数を決定するために船の各状態(航行中、荷役中、停泊中、出入港中等)における船内の需要電力を求める調査表のことをいう。
電路金物
ケーブル布設に関する金物類(主電路金物、電線馬、電線管、電線貫通金物など)をいう。

電路系統図
装備されるすべての機器の装備場所と員数、機器間を接続する電線の種類、電源の種類、遮断器の設定値など電装工事に必要な情報を織り込んだ基幹図である。機器の内部回路は表示しないが、配電盤、分電箱など主要な給電回路では内部回路の分岐方法や、スイッチ、ヒューズ、遮断器の容量及び設定値を必要に応じて表示する。

電路の吊り脚
船殻構築物に主電路を吊り下げて取り付けるときに使用するもので、吊り脚の相互間隔は、電路の幅、吊り脚の強度などにより決まるが、一般には1500o前後で取付ける。