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船舶電気装備技術講座 [高圧電気設備編](上級)

はしがき

   高圧電気設備を採用する船舶には種々あり、またその適用範囲も船舶固有のもの及び陸上設備との関連あるものなど広範囲である。
最近では電気設備の大容量化と共に高圧電気設備の実績も増えつつあり、加えて規則面でも日本海事協会の鋼船規則及び同検査要領に規定されていると共に、他の船級協会にも詳細な規則が規定されている。
   この指導書は上記の現状のうえにたって、高圧電気設備の設計、工事に従事する管理職及び部下技術員を監督・指導する技術者を対象としてその参考指針となることを目的に作成したもので、今後関係官庁、検査機関などの監督・指導のもとに種々改善を図りながら高圧電気設備の技術の向上に役立てたい。
   本書の内容は第1章に高圧の一般事項を述べ、第2章に回転機、第3章に変圧器、第4章に配電制御装置について高圧としての特長を説明し、第5章にケーブル、第6章に高圧の電装工事を述べ、第7章にメーカーでの試験・検査、また付録として取扱者の立場においての参考用に保守・点検の要領を記載してあり、よく熟読のうえ高圧電気設備の信頼度を高めるよう努力されたい。

主要目次

1 高圧給電一般

概説
法規・規則・規格
標準電圧
配電方式
高電圧現象
高電圧設備の適用

2 回転機

回転機一般
絶縁処理
端子及び端子盤

3 変圧器

一般
形式
二次接地・混触防止
非接地式における耐電圧
励磁突入電流

4 配電制御装置

配電制御装置の形式
高圧交流遮断器
高圧交流負荷開閉器 
高圧限流ヒューズ
電磁接触器
系統の保護
母線間隔及び絶縁距離
配線

5 高圧ケーブル

高圧ケーブル一般
高圧ケーブルの構成例
高圧ケーブルの種類
許容電流

6 電装工事

高圧電気工事用材料
高圧ケーブルの敷設
高圧ケーブルの端末処理
機器装備工事
接地工事
配線上の問題点

7 試験・検査

三相交流発電機
三相誘導電動機
変圧器
配電盤・制御盤